セリアは、影の森の入り口に立っていた。
心は高鳴り、足元は震えていた。
彼女は一歩ずつ森の中へと進んでいった。
「やっと来たわ。光の泉、私は信じているわ。」
言葉をつぶやきながら、セリアは不安な気持ちを抱きながらも進んでいった。
森の中は暗く、静寂が漂っている。影の霧が立ち込め、視界はぼやけていた。
しかし、セリアは心の中で強く信じていた。光の泉が存在すると。
途中で彼女は同じく霧に包まれた人々と出会った。
彼らも自と分同じように影の呪にい苦しんでいるのだろう。
セリアは彼らと話を交わし、彼らの悲しみや絶望を聞きながら、自分の決意を新たにした。
「私は一人で戦うのではない。みんなと共にこの影の霧を消すのだ。」
セリアは一人ひとりの手を握り、励まし合った。
彼らは最初は敵対的だったが、セリアの強い意志と優しさに触れ、仲間となってくれた。
彼女たちは共に進みながら、森の奥へと足を進めていった。
やがて、セリアたちは森の中で光の王族の一人、イーサ王子の存在を知る。
彼がこの影の霧を作り出したのだという。
セリアは彼に対峙し、彼の中に残る微かな希望を見つけ出そうとした。
「イーサ王子、あなたの心にはまだ光が残っているはずです。私たちと共に闘ってください。」
セリアは必死に説得するが、イーサ王子は苦悩の表情を浮かべる。
彼は自らの過ちを悟りつつも、影の霧を消すことに踏み切れないのだ。
「私の力はもう使い果たした。このまま消え去る覚悟でいる。」
イーサ王子の言葉にセリアは驚き、心が痛んだ。
彼は自らの命を捧げようとしているのだ。
セリアは彼を止めようとするが、彼の決意は揺るがなかった。
「私に力を貸してください。あなたが消えることはありません。」
セリアはイーサ王子に向かって走り、彼を抱きしめた。
彼女の身体からは強い光が放たれ、影の霧が薄れていく。
「ありがとう、セリア。君の勇気と決意に救われたよ。」
イーサ王子の声が聞こえ、セリアは心地よい安堵感に包まれた。
彼女の犠牲と努力は報われたのだ。
光の泉は最後の一滴まで飲まれ、森に光が戻った。
影の霧は消え、人々は再び平和を取り戻した。
しかし、セリアはその過程で命を失ってしまった。
彼女の勇気と決意は永遠に語り継がれ、彼女の魂は「光の守護者」として王国を見守り続けることになった。
世界は再び輝き始め、人々はセリアの名を讃えながら、新たな時代を迎えたのだった。
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