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オタクの世界観

イケメン 掌編小説

現世にはオタク研究所というサイトが存在するほど世界的にオタクはいる。

オタクとはある道を究めていることで、アニメ、ゲーム、アイドル好きだけをさすわけではなく、スポーツ好きなどもこれに入ると言われている。

オタクであることは生きがいを見つけているという証拠で、時間を持て余すことなく消費し続ける能力がある。

推しのためならグッズ購入という人もいる。

ある意味、他人に依存することで快楽を得ており、アニメ最終回など依存先を失うイベントをどこか嫌っている人もいる。

俺は別に最終回が来てもすぐに新しいアニメが放送されるからすぐに推しが決定する。

だから生きがいは半永久的になくならない。

併せてゲームもしているから、アニメ一択だけの人に比べたら快楽は二倍だ。

深夜アニメは確実に録画して後日に楽しむ。

一話から三話までは誰を推しにするのかの儀式がある。

バスト、スカートの丈、髪型、しぐさ、性格と様々に分析して、推しを決定する。

グッズが販売されれば即購入するつもりだ。

こうして今までの推したちによるグッズで俺の部屋のありとあらゆるところが埋め尽くされている。

中でもお気に入りは抱き枕カバーだ。

臨場感が湧いて、横に推しが本当にいるように感じるからとても興奮するのだ。

そんなこおでいつも熟睡できている。

俺がこんな状態になったのは社会人になってからだ。

オタクになる前は偏見で痛部屋を公開している人を見て引いていたし、何が楽しくて散財しているのだろうと思っていた。

絶対こんなの空しいだけで楽しくないだろうと決めつけていた。

だがいざ自分がオタクの領域に手を出したらどうだろう。

沼にはまったかのように抜け出したいとも思わなくなった。

そして今までの時間の使い方がいかに無駄だったかということを実感した。

もう少し早くこの世界に飛び込んでいいたら、知識はどれほど増えたことだろうか。

自分の知らない価値観を知ることができただろうか。

そう思ったとき深いため息をついた。

今の俺はオタクだ。

アニメやゲームが大好きなオタクだ。

オタクだからこそ毎日有意義に過ごしている。

そして何より、ネット上で仲間ができていて、コミックマーケットのオフ会は共に出席しては、その場を楽しんでいた。

オタクを偏見でみて、蓋をしていた頃の自分にはない思い出が今の自分にはあるんだと思うと、どこか落ち着いた気持ち、温かい気持ちになる。

大人になれば学生時代の人と疎遠になるだけではなく、孤独になっていく、本音で語れる人はいなくなると聞くが、今の自分には新しい友人がいる。

連絡だってチャットでいつでもとれる。

年齢層の幅こそあるがそこは気にすべきところではないと割り切っている。

今ならただ一つ言えることがある。

オタクになることで見える世界は広がる。

これは確実なことだ。

さぁみんなオタクになろうと俺は勧めたいが、別に今打ち込めることがあるのなら、無理にオタクになる必要はない。

ただし、なることでなる前よりも圧倒的に多くの知識がつくし、人脈も広がる。

また、製作者本人にご対面というちょっとしたイベントもあるから、その点興味がある人にとってはおいしい機会であることは確かだ。

ここまで俺のオタクになるまでの考え方を綴ってきたが、文字数制限の関係でこう長々と書いているけれど、いいたいことは実にシンプルだ。

つまらない人生にならないように大人になったら趣味を持った方が絶対にいいということだ。

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