友美は学校帰りに街の雑貨店を訪れた。
彼女は両面テープを買いに来たのだ。
友美は小さな手作り工作が好きで、自宅には様々な手芸用品が揃っている。
最近は特に、紙を切ったり貼ったりしてオリジナルのカードを作ることにはまっていた。
友美が雑貨店に入ると、店内はさまざまな商品でいっぱいだった。
彼女は棚の中から両面テープを探し出し、手に取った。
その瞬間、友美はふと、幼い頃の思い出がよみがえった。
友美と翼は、小さい頃から隣同士の家に住んでいた。
いつも一緒に遊び、一緒に学校に通っていた。
二人はいつも一緒に工作をして、自分たちだけの秘密基地を作るのが大好きだった。
ある日、友美と翼は自分たちの部屋で工作をしていた。
友美は机の上にある両面テープを手に取り、翼に向かって笑った。
「翼、これを使って何か作ろうよ!」
翼も顔をほころばせながら友美に答えた。
「いいね!何か面白いものを作ってみよう!」
二人は机の上に広げた色とりどりの紙やボタン、リボンなどを使って、一つの作品を作り上げていった。
友美がカードに貼り付けたり、翼が飾り付けをしたりしながら、彼らの想像力が広がっていく。
完成した作品を見て、友美と翼は大喜びした。
それは友美と翼の絆や創造力が詰まった特別なものだったのだ。
しかし、時が経つにつれて友美と翼は少しずつ遠ざかっていった。
友美は新しい友達と遊ぶ時間が増え、翼も他の趣味に夢中になっていった。
二人の関係は徐々に薄れていった。
友美は両面テープを手にしながら、ふと寂しさを感じた。
彼女は幼い頃の友情を忘れたくないと思いながら、心の中で翼に向かって言葉を送った。
「翼、もう一度一緒に工作をしようね。私たちの特別な絆を取り戻そう」
時が流れても、友美は両面テープをレジに持っていき、店員に会計を済ませた。
彼女は決意を胸に、再び翼との特別な時間を取り戻すために歩き出した。
友美と翼の工作の時間は、彼らの大切な思い出だった。
そして、両面テープはその絆を象徴する存在だったのだ。
友美は心にほんのりと温かい感覚を抱きながら歩く。
彼女は両面テープを手に握りしめ、翼との再会を心待ちにしながら、新たな冒険へと踏み出したのであった。
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