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異世界転生したら金持ち女子小学生になった

木 掌編小説

異世界といえど、銀行口座という概念は存在するようだ。

1月某日、俺はバイクに乗車中、対向から突っ込んできた車との衝突により亡くなった。

死後の世界なんてばかばかしいと思う側だったから今ある毎日を精一杯生きていた。

堪能していた。

俺の予想は死後は無の世界に葬られるものだと思っていた。

その状態になった自分は無情で魂だけの存在になるのだろう。

それがどうだろう、予想と相反する結末。

生前より背丈は小さく手も小さい。

肌はつるつるで声は女、それも幼女のような声ときた。

転生という概念が本当にあったことに俺は驚愕し、第二の人生を幼女で歩むという複雑な気持ちでいた。

見た目は幼女だが、精神年齢だけ35歳の俺は、人と話すときギャップにより他者を圧倒すると同時に引かれるだろう。

この姿だし、一人称も俺ではなく私に統一した方がいいだろう。

スキルとかってどこかで確認できるのだろうか。

チュートリアルの一つもなくいきなりこの世界に身を置いたわけだからな。

普段受け身のやつだからかなり苦労しそうだな。

そうこう思いつつ身の回りを確認していいると、ポケットから何やら紙のような感触が伝う。

それを引っ張りだしてみると、白色の紙切れが四つ折りされていた。

中を開くと、メニューを開くには「メニュー開放」と言うと書かれている。

試しに口に出してみる。

「メニュー開放」

すると目前に空中浮遊したメニュー画面が現れた。

こんな野に放たれた状態で、気にすることと言えばすぐさま街にでも村にでも迎える手段があるかということだ。

とりあえずスキルの項目をタップした。

「スキル:わらしべ長者、どんな状態に陥ったとしても必ず金持ちになる。」

ゲーム上ではチート級の能力を俺は備えていることが分かったがここは野原だ。

ショップも何もない。

金だけあったって仕方がないだろう。

念のため所持金をみたが9億とかかれていた。

こんな大金生まれて初めてだ。

人間界なら金があることで無限の安心感と幸福感が得られるのだろうが、今となっては、今この状況下では金は仕事をしない。

今は金よりものだよな。

何か良い方法はないかとメニューの項目を漁ていると、タクシーというボタンがあることに気が付いた。

試しに押してみると説明がポップアップ表示された。

「どこにでもタクシーを呼び出すことが可能です。利用は4906から。」

これだ。

今すぐに呼び出しだ。

俺はすぐさま呼び出しボタンを押すと、その場にタクシーが現れた。

乗車すると、行先を聞かれたので、最寄りの村か街までと言っておいた。

10分くらい経過したところで、街が見えてきた。

代金を払って下車するとタクシーは消失した。

いったいどんな仕組みなのかわからない。

でもここが異世界なら、魔法という概念があるはずだ。

きっとあのタクシーも魔法か何かの類だろう。

街内部に入ってみれば、現実世界のショッピングモールと言ったものではなく、旧式の屋台式、いわば個人の店がたくさん立ち並んでいた。

さて、お金ならいくらでもあることだし、適量な散財をすることにしよう。

こうして俺の第二の人生、異世界ライフは幕を開けたわけである。

どんな困難があろうとも、金とスキルでチート級に解決してやろう。

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