私色日記Ⅱ

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掌編小説

電池がないダブルベッド

新婚祝いで購入した電池式ベッド。光るランプが搭載され、部屋を柔らかく照らす。だがランプが点灯しない。電池を確認すると消え去っていた。その後も何度試してもランプは点灯せず、電池が消えるという怪奇現象に見舞われる。ベッドは売り払い、妻と共にらんらんと光るランプの光に身を任せて就寝する。
掌編小説

炒めるとおいしい毎日

主人公が料理が苦手で、親とも疎遠になっている。ある日、母親からもらったフライパンで料理を作ったら、おいしく仕上がり、感動する。
掌編小説

魔物が棲むヘアゴム

主人公が偶然念力を使えるようになり、自分の体に触れるものを使うことで念力を発動できることを発見する。主人公は念力を使ううちに、魔物がヘアゴムに宿っているのではないかと言われるが、その後も念力を使い続けることができる。主人公が念力を使うことを決意する。
掌編小説

飲む娘

女子大学生の娘が身長にコンプレックスを持っている父親の日常を描いた小説。娘は毎日牛乳を飲み、身長を伸ばそうとしている。しかし、大学生になっても飲み続ける理由が胸を大きくしたいからというものに変わっている。
掌編小説

寝てたら着く家族旅行

主人公はASMRの影響で夢をよく見るようになり、家族で異郷の地への旅行をする夢を見る。夢の中では家庭を築き、幼い子供たちと過ごすが、現実では出会いも財源もなく、焦りを感じている。出会い系サイトも試したが、利用者にお金を消費させるためのサクラだったり人の本気の気持ちを嘲笑う同性の人間だったりで、本気で恋愛した意味としては悪質な環境だった。夢の中だけでも結婚生活を楽しみたいと思うが、現実は厳しい。
掌編小説

つかまり立ちする宝石

宝石が放置され、途方に暮れるが、少女に拾われ、宝石職人に磨かれ、指輪となる。
掌編小説

虹色ねり消し

憂鬱な毎日を送る主人公は、芸能にすがり散財するようになる。しかし、母親が亡くなり葬儀費用が払えず、自分の生き方を後悔する。そんな時、異様な感覚を感じた彼女は手に握っていたねりけしで悩みを消すと、奇跡が起きた。今後は自分だけでなく親のためにもお金を使うことを決めた。
掌編小説

回答するヒル

都会から田舎に移り住んだ主人公は、畑を持たない限りすることがなくて暇な日々を過ごしていた。しかし、液タブレットを手に入れたことでイラストを描くことができるようになり、退屈な日々から脱却する。ある日、畑を散歩中に出会ったヒルという生き物が話し相手になり、様々な話をするうちに友達になる。主人公はヒルとの出会いによって新しい刺激を得るようになる。
掌編小説

お隣さんが見えるコンビニ

セブンイレブンが新サービスを開始。1コインで10分間、自分が思い描く人物像を実体化して眺めることができる。名付けられたサービスは「理想のお隣さん」。毎年、口のきけなくなった息子の姿を見るために利用する主人公。
掌編小説

ゴッホの保険

ゴッホの絵画には数百万の価値がついている。彼は生前に同じような価値を得られていたら、絵画のみで生活できたかもしれない。しかし、絵画に傷をつける行為は遺憾であり、自分をさげすむ必要はない。NFTで自分を表現する場もある。私はそう思いながら、好きなことを探求し、自分の作品が公に評価されることを願っている。
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