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星を掴む手

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「あのさ、ねぇ」

と私は切り出した。

「宇宙飛行士になるって、すごく夢見てたんだよ」

友達のなおみは、不思議そうな顔をして私を見つめた。

「え、宇宙飛行士?」

私は小さく頷いた。

「そう、でもね、突然のことだけど、私の視力が急に悪くなっちゃって。もう、宇宙に行くなんて夢は叶わないんじゃないかって、思っちゃってさ」

なおみはしばらく黙って考え込んだ後、やさしく微笑んで私の手を握った。

「美咲、きっと他にも夢があるよ。視力が悪くなっても、あきらめないで、新しい道を見つけることができるはずだよ」

でも私はなおみの言葉に反応することができなかった。

学校での生活や日常の困難に直面したときも、なんとか前を向いていたけれど、視力が悪くなったことは、私の心を押しつぶすように感じられた。

自室に引きこもることが多くなり、友達や家族からの励ましにも耳を貸さなくなってしまった。

そんなある日、私は障害者支援センターで出会った山田さんという視覚障害を持つ元エンジニアと交流することになった。

彼は私に宇宙関連の職業があることを教えてくれた。

それを聞いて、私は心の中で何かが動き出したような気がした。

大学の宇宙工学科への進学を決意し、私は視覚障害に適応するためのリハビリと勉強の両立に奮闘する日々を送った。

でも、大学入試の壁にぶつかったとき、再び自信を失ってしまった。

私は本当に宇宙飛行士になることができるのだろうか、と自問自答してしまった。

しかし、クラスメイトや家族の支えによって立ち直り、再び勉強に打ち込むことができた。懸命の努力の末、私は見事に大学に合格した。

入学式の日、私は緊張と期待で胸がいっぱいだった。

そこで、視覚障害を持つ先輩や教授との出会いが待っていた。

彼らの存在は私に勇気と希望を与えてくれた。

私は再び自分の夢に向かって歩き出すことができたのだ。

大学での研究生活は充実していた。

特に、触覚や聴覚を活用した宇宙関連技術の開発に没頭する日々は、私にとってはまさに夢のような時間だった。

そしてついに、国際的な学会で私の研究成果を発表する機会を得ることができた。

私の開発した技術が実際の宇宙ミッションに採用されることが決定したのだ。

「目が見えなくても、心の目で宇宙を感じられるんだ」

と私は胸を張って言った。

この言葉で、私の物語は完結した。

私の宇宙への夢は、視力の悪化という壁を乗り越え、新たな形で実現されたのだ。

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