秋の夜、美佳は宏と一緒に月見を楽しんでいた。
二人は小さな丘の上に座り、満月を眺めながらおしゃべりをしている。
美佳は手に持った月見団子を宏に差し出し、微笑んだ。
「宏くん、月見団子食べる?」
宏は美佳の笑顔に応えながら、月見団子を受け取る。
「ありがとう、美佳。お前も食べるよ」
美佳はほっぺたを膨らませて団子を頬張りながら、宏を見つめる。
月の光が彼の顔を照らし、彼の笑顔がさらに輝いて見えた。
「宏くん、今日は綺麗な月だね。何か願い事する?」
宏は月見団子を食べ終わり、しばらく考え込んでから答える。
「うーん、願い事かぁ。美佳とずっと友達でいられることかな」
美佳は宏の言葉に微笑んだ。彼女も同じように願っていた。
「私も、宏くんとずっと友達でいたい。これからも仲良くしてね」
宏は美佳の手を握り、固く約束する。
「いつまでも、美佳と一緒にいるよ。これからも大切な友達だから」
二人は月の光に照らされながら、固い絆で結ばれていることを感じた。
すると、突然美佳の体がふわりと浮き上がった。
宏は驚きながら、美佳が空中に浮いているのを見つめる。
「美佳、どうしたんだ!?」
美佳は笑顔で宏に向かって答える。
「宏くん、私は月の精霊なんだ。だから、月見の夜に特別な力が発揮されるんだよ」
宏は驚きと興奮が入り混じった表情で美佳を見つめる。
「本当に!?すごいな、美佳!」
美佳は宏に手を差し伸べる。
「宏くん、一緒に空を飛ぼう!」
宏は迷わず美佳の手を掴み、彼女と一緒に空中へと舞い上がった。
二人は月明かりに照らされながら、夜空を自由自在に飛び回るのだった。
美佳と宏は月見団子を持ったまま、月明かりの下で楽しい時間を過ごした。
彼らの願いが叶い、ずっと友達でらいれることを確かに感じながら。
そして、夜が明ける頃、美佳と宏は手をつないで地上に降り立った。
「美佳、本当にありがとう。こんな素敵な経験ができて、幸せだよ」
美佳は宏に微笑みかけながら、月見団子を差し出す。
「宏くん、これが月見団子の力だよ。これからもずっと、思い出の味として大切にしてね」
宏は美佳の言葉に感謝と共に、月見団子を受け取る。
「絶対に大切にするよ。これからも美佳との思い出を胸に、一緒に成長していこう」
美佳と宏は固く約束を交わし、新しい朝を迎えた。
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