ある日の放課後、理絵は友人の正人と一緒に学校の裏庭で遊んでいた。
二人は仲良く鬼ごっこをしていたが、暑さにうんざりしてきた理絵は、小さな霧吹きを取り出した。
「正人、少し休憩しようかな。暑いし、水で冷やしたいよ」
理絵は霧吹きに水を入れ、シュッと霧を吹きかけた。
すると、周りの温度が急に下がり、涼しい風が吹き抜けていく。正人は驚いた表情を浮かべて言った。
「なんだ、その霧吹きは?すごい効果だな」
理絵は笑顔で霧吹きを手に取りながら説明した。
「これは私のおばあちゃんが作った特別な霧吹きなんだ。霧を吹くと周りの温度が下がるし、風も涼しくなるんだよ」
正人は興味津々で霧吹きを覗き込んだ。そして思いついたように言った。
「じゃあ、これを使って夏祭りに行こう!夏の暑さを吹き飛ばしてくれるんだろう?」
理絵は目を輝かせて頷いた。
「そうだね!夏祭りに行って、涼しく過ごしたいよね」
二人はワクワクしながら霧吹きを手に取り、夏祭りの会場へ向かった。
そこにはたくさんの人々が集まっており、屋台のにぎやかな音や浴衣を着た人々の姿が目に飛び込んできた。
理絵と正人は霧吹きを使いながら、人ごみを抜けて屋台の前へと進んでいった。
正人は霧吹きを振りかざし、シュッと霧を吹きかけると、周りの人々も気持ちよさそうに涼んでいる様子だった。
「すごいな、この霧吹き。本当に暑さが和らぐよ」
正人は感心しながら言った。理絵も嬉しそうに頷いた。
「そうでしょう?おばあちゃんの作った霧吹きは本当にすごいんだよ」
二人は夏祭りの屋台で食べ物を買い、霧吹きで涼みながら楽しいひと時を過ごした。
夜空には花火が打ち上げられ、音と光が交錯し、美しい光景が広がっていた。
「本当に最高の夏祭りだね」
理絵は幸せそうに微笑んだ。正人も同じく嬉しそうに頷いた。
「そうだな、この霧吹きのおかげで快適に過ごせたよ。理絵、ありがとう」
理絵は嬉しさで胸がいっぱいになりながら言った。
「いいえ、こちらこそ楽しかったよ。また一緒に夏祭りに行こうね」
二人は笑顔で手を繋ぎながら帰路についた。
霧吹きの力で夏の暑さを忘れ、彼らの心は友情と喜びで満たされていった。
その後も理絵と正人は、霧吹きを使って様々な場所で冷やし体験を楽しんだ。
霧吹きの効果を知った友人たちも、一緒に遊びに来るようになり、彼らの楽しい夏休みは続いていったのだった。
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