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天使は奇跡を希う

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本に関する詳細

発売日2016年11月

著者名 七月隆文

出版社名 文藝春秋

重版状況 してる

発行部数 不明

あらすじ

ミリオンセラー『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』の著者が贈る、奇跡の恋物語

瀬戸内海にほど近い町、今治の高校に通う良史(よしふみ)のクラスに、ある日、本物の天使が転校してきた。
正体を知った良史は彼女、優花(ゆうか)が再び天国に帰れるよう協力することに。
幼なじみの成美と健吾も加わり、四人は絆を深めていく……。

カバーイラストは、大ヒットアニメ映画『君の名は。』、『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』、『心が叫びたがってるんだ。』でおなじみの超人気アニメーター田中将賀さん。

これは恋と奇跡と、天使の嘘の物語。

感想

元は人間だった女の子が、たった一人の男の子に恋をして、自分の身を投げ出してしまうシーンに本気度を感じました。

人間は本気になると、ここまでの動力を持てるのかと驚かされて、1日で読み切ってしまいました。

1冊完結という物語ではありますが、やり直し系のストーリーの中では、代償がついているという観点で、別の楽しみ方ができたと思います。

ネットでの評価

七月さんの本は鬼速で読めるね(当社比)。
ページ数は半分位で見立てないと、読了時間の見積もりを見誤りそうです。
そして本書は章の構成が凝っていました(๑•̀ㅂ•́)وィィ。最初は青春ラブコメね。
天使とは比喩とかではなく、ファンタジー要素として入っているのねー。とか思っていました。
そしたら中程で仕切り直されまして。
視点が入れ替わってからなのです。からなのです(大切な事なので、2回繰り返しました)。
読み終えて成る程、希ってますねーと思いながら表紙を見たら、少しジーンと来ました。
儂も『耳をすませば』は好きですよ

好きな人に「好き」と言えないことはよくあると思う。
最後の最後で好きという言葉が言えない。
それを自分が大好きだからというのはわかるが、親友が自分と同じ人を好きだと状況は変わってくる。
物語は空想的だが、その基本軸には、恋愛があり、友達との関係がある。
主人公はいじめられるが、想い人も親友も善人であり、すごく人間関係が良いと思った。
今治という舞台で、それを嫌いということで孤立していくが、そこには転校した好きな人が奥面にあるからだ。
恋愛は人を変えるに十分な力があると思った。

前半は「自称天使」の優花が、クラスメイトの良史を振り回して今治の観光を楽しんでいるようだったのが、優花の秘密が明かされてからは、印象ががらりと変わってしまった。
誰にも明かせない悲しみを抱きしめ、見たくない光景を笑顔で見守り、どれだけの不安と戦っていたんだろう。
最後の最後、そんな彼女だからこその奇跡が起きてくれて、本当良かった。

青春ファンタジー面白かった。
あぁ、青春っていいなあって輝いてるなぁ、青春で確かに青いよなぁって感じました。
なんでなんでしょうね。
普段見ている街の色の青春時代に見ていた学校の色も青ではないのに、なんか、青いですよね。
海と空の色のイメージなのかな。
読んでいる時ずっと、僕の頭の中は青色でした。
ぼくは明日、昨日のきみとデートするの作家さんなんですけど、この作品も普通の青春ものではなくて、ファンタジー要素が満載です。
でも、読後感は、ファンタジーではなく完全な青春もの。
心が明るくなりました。
いい作品でした。 

Twitterでの口コミ

著者の経歴

  • 中学1年生の時に作家を志す
  • 京都精華大学美術学部卒業後、あかほりさとるの主宰するSATZに所属
  • 2001年 ゲーム、ときめきメモリアル2のノベライズのコンペで商業誌にデビュー
  • 2003年 オリジナル作品『Astral』でデビュー
  • 2004年7月 現在のペンネームへ改名
  • 一般文芸の、ぼくは明日、昨日のきみとデートするという作品が、口コミを中心にして150万部を超えるヒットとなり、第3回京都本大賞受賞

著者の代表作

  • ときめきメモリアル
  • Astral
  • イリスの虹
  • ラブ★ゆう
  • 学園とセカイと楽園
  • 俺がお嬢様学校に「庶民サンプル」として拉致された件
  • ぼくは明日、昨日のきみとデートする
  • 天使は奇跡を希う
  • ぼくときみの半径にだけ届く魔法

アニメ化、ドラマ化状況

  • 俺がお嬢様学校に「庶民サンプル」としてゲッツされた件

まとめ

著者自身もイラストと小説という二本立てということで、芸能一本で活動の幅を広げてきた実力者であることに驚くとともに、現実味とかけ離れたフィクションもある中で、しっかりと一つ一つの作品に魅力があることが特徴です。

手掛けられた数々の作品の中には数百万部突破して、書店に長らく並んでいたり、改稿されて再販されたりなど驚異的な実力を魅せてくれる、そんな作風にとても惹かれました。

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