ALP(アルカリホスファターゼ)の値が高い場合、どういった影響があるのでしょうか?
この記事では、ALPの上昇の原因と関連する可能性のある病気について説明します。
ALPとは?
ALPは、主に肝臓や胆道の病気を診断するために使用される酵素です。リン酸化合物と呼ばれる栄養素を分解する働きがあり、肝臓、腎臓、骨、小腸などの細胞で生産されます。
ALPが高い場合の症状
ALPが高い場合、その原因によって症状が現れます。以下にいくつかの可能性を挙げます:
- 黄疸:肝臓や胆道の病気によるALPの上昇では、黄疸が起こることがあります。これにより、皮膚や目の白い部分が黄色くなります。
- 全身のかゆみ:胆汁が肝臓から十二指腸に正常に流れない場合、胆汁成分が血液中に蓄積され、全身がかゆくなることがあります。
- 尿の色の変化:胆汁の流れが滞ると、尿の色が濃い黄色から茶色に変わることがあります。
- 便の色の変化:同様に、便の色が薄くなることがあります。
これらの症状が現れた場合は、医療機関に相談することをお勧めします。ただし、ALPが高いだけでこれらの症状が必ずしも現れるわけではありません。
ALPの上昇の原因
1. 薬の影響
特定の治療薬を服用することによって、血液中のALPが上昇することがあります。特に抗生物質、解熱鎮痛剤、精神・神経科薬などの使用により、ALPの上昇がよく見られます。
2. 肝臓や胆道の病気
肝臓や胆道に異常があると、胆汁が正常に流れなくなり、血液中にALPが漏れ出てしまい、ALPの値が上昇します。胆汁の流れが滞る代表的な病気には、胆石症、胆管炎、胆道がんなどがあります。
3. 骨の病気
ALPは骨でも多く産生されるため、骨の病気でもALPの上昇が見られることがあります。代表的な骨の病気には、骨折、骨軟化症、骨転移性がん、骨肉腫などがあります。
4. 成長期の子どもや妊娠中の女性
成長期には骨におけるALPが増加するため、子どもの場合は成人よりも高い値が示されることがあります。また、妊娠中には胎盤でALPが産生されるため、基準値よりも高くなることがあります。
まとめ
健康診断の血液検査でALPの上昇が指摘されたり、健康診断の結果に不安を感じた場合は、医療機関に相談しましょう。必要に応じて詳しい検査を行い、原因を特定し、最適な治療法を提案してくれます。
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