あらすじ
朝、目が覚めると、そこは白い空間だった。白い天井、白い壁。檻のような鉄パイプが内側に取り付けられている窓。これが異常な光景なのかすらもわからなかった。ここはどこだろう?鏡の前に立って自分の顔を見つめる。ロングヘア―の女性の顔が映っている。これが私?私って・・・誰?
登場人物
枕 柚葉
記憶を失った21歳の女性。精神科の閉鎖病棟で目覚め、自分が何者であるのかを、毎度のように見る夢や、どこからか聞こえてくる声を手掛かりに探っていく。
枕 太一
柚葉の弟で、退院してからよく話しかけてくれる。退院前と退院後で変わりないのが特徴。
リブラ
どこかから語り掛けてくる音声の主。詳細はなぞに包まれており、柚葉の推測から反社会的な無職の人間であると断定するが、彼女はその仮定を肯定も否定もしなかった。
片倉真崎
柚葉の高校時代の同期。現在は消息が不明となっており、たびたび夢の中に出てくる。
片倉亜由
真崎の妹で、たびたび柚葉の実家に遊びに来ることがある。
桑原明海
真崎の失踪から、たった一人に対して復讐心を抱いている。たった一人で、膨大なネットワークを操り、人生を賭けて復讐を続けている。
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