「急に役所に行けなくなった」「家族に代わりに手続きを頼みたい」……そんなとき、一番のハードルになるのが「委任状」ではないでしょうか。
「決まった用紙があるの?」「パソコンで作らないとダメ?」と不安になるかもしれませんが、安心してください。委任状は、最低限の項目さえ満たしていれば、手書きのメモ用紙や便箋でも全く問題なく受理されます。
この記事では、とにかく「今すぐ・簡単に・失敗なく」手書きで委任状を作りたい方のために、5分で完成するテンプレートと書き方のポイントを分かりやすく解説します。
委任状の書き方(手書き・簡単)に欠かせない基本の4項目

手書きで作成する場合、以下の4つの情報が正しく書かれていれば、ほとんどのケースで有効な書類として認められます。
- 作成した日付(令和〇年〇月〇日)
- 委任者(あなた)の情報(住所・氏名・生年月日・電話番号 + 印鑑)
- 代理人(行く人)の情報(住所・氏名・生年月日)
- 委任する内容(具体的に何を、どこでしてほしいのか)
これら以外の難しい挨拶や専門用語は不要です。
【そのまま写せる】手書き委任状の最短テンプレート

手元にあるA4コピー用紙や便箋、ノートの切れ端(汚れがないもの)を用意してください。黒か青のボールペンで、以下の通りに書き写せば完成です。
住民票を取得する場合の例
委任状
令和8年1月10日
【委任者(頼む人)】
住所:東京都〇〇区〇〇町4-5-6
氏名:山田 太郎 (印)
生年月日:昭和60年5月15日
電話番号:090-xxxx-xxxx
【代理人(行く人)】
住所:東京都〇〇区〇〇町1-2-3
氏名:山田 花子
生年月日:令和元年4月1日
【委任する内容】
私は上記の者を代理人と定め、下記の手続きを委任します。
一、〇〇市役所における住民票の写しの交付申請および受領に関する一切の件
以上
委任状の書き方(手書き・簡単)用途別の例文集

「住民票以外の手続きはどう書けばいいの?」という方のために、よくあるケース別の文言をまとめました。【委任する内容】の部分を書き換えて使ってください。
1. 戸籍謄本・抄本を取りたいとき
一、戸籍全部事項証明書(戸籍謄本)および戸籍個人事項証明書(戸籍抄本)の交付請求と受領に関する一切の件
2. 印鑑登録をしたいとき
一、印鑑登録の申請および印鑑登録証の受領に関する一切の件
3. 車の名義変更(移転登録)をするとき
一、自動車の移転登録(名義変更)に関する一切の手続き
(※対象となる車の「車台番号」や「登録番号」を併記するとより確実です)
4. 銀行や証券会社で手続きするとき
一、〇〇銀行〇〇支店における預金払戻し、および口座解約手続きに関する一切の権限
5. 自治会・マンション総会を欠席するとき
一、令和〇年度 〇〇自治会定期総会における議決権の行使一切
(開催日:令和〇年〇月〇日)
委任状の書き方(手書き・簡単)で絶対にやってはいけない5つのNG

手書きだからこそ、うっかりミスで「受理されない」というトラブルが起こりがちです。以下の5点は必ず守りましょう。
| NG項目 | 理由 |
| 鉛筆・消えるボールペンを使う | 改ざんの恐れがあるため、公的書類として認められません。 |
| 名前をパソコンで印刷して貼る | 署名は必ず自筆である必要があります。 |
| 「全部お任せ」など曖昧に書く | 何を許可したのか不明確だと、悪用防止のため拒否されることがあります。 |
| 白紙委任状(内容なしで捺印) | 代理人が勝手に内容を書き込めるため、非常に危険です。 |
| 代理人が全部代筆する | 筆跡が同じだと「本人の意思か」を疑われ、受理されないケースがあります。 |
委任状と一緒に代理人が持っていくべきもの
せっかく委任状を書いても、代理人が持参するものを忘れると手続きができません。代理人の方に以下のリストを伝えてあげてください。
- 完成した委任状(原本)
- 代理人の本人確認書類(運転免許証、マイナンバーカード、健康保険証など)
- 代理人の印鑑(認印でOKな場合が多いですが、念のため持参推奨)
- 手数料(役所の手続きなどの場合)
委任状に関するよくある質問(FAQ)
Q. 印鑑はシャチハタでも大丈夫?
A. 可能な限り「朱肉を使う印鑑(認印)」を使いましょう。
役所によってはシャチハタ(スタンプ印)が不可とされる場合があります。実印である必要はありませんが、三文判などで構わないので朱肉を使うタイプが安全です。
Q. 書き間違えてしまったら?
A. 二重線を引いて、その上に委任者の印鑑(訂正印)を押してください。
修正テープや修正液は、公的書類では「改ざん」を疑われるため、基本的には使用NGです。
Q. どんな紙に書けばいい?
A. 白紙なら何でも構いません。
A4のコピー用紙、便箋、罫線入りのノートなどが一般的です。チラシの裏などは避けましょう。
まとめ:5分で手書き委任状を完成させる手順
- 紙とペン(黒・青)を用意する
- テンプレートに従って「日付・自分の情報・代理人の情報・内容」を書く
- 自分の名前の横に印鑑を押す
- 代理人に渡し、本人確認書類を持っていくよう伝える
「これだけで大丈夫?」と思うかもしれませんが、基本はこれだけで十分です。もし提出先(特定の銀行など)で独自の様式が決まっている場合は、そのHPからダウンロードして印刷するのが一番ですが、急ぎの場合は上記の手書きでほとんどカバーできます。
不安な場合は、家を出る前に提出先へ「手書きの委任状でも受付けてもらえますか?」と電話一本入れるのが最も確実です。


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