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スガリさんの感想文はいつだって斜め上

スガリさんの感想文はいつだって斜め上 読書感想
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本に関する詳細

発売日

2019年4月19日

著者名

平田駒

出版社名

河出書房新社

重版状況

してない

発行部数

不明

あらすじ

読書感想部で部長になった通称スガリが、日本文学をはじめとして、概念を根本からぶった切り、巻き起こる事件を解決する。

新人作家がおくる青春ミステリ―小説。

感想

タイトルの通り、スガリ(あだ名)さんは思考が斜め上をいっています。

読書感想文が主な題で、自分で読書感想部を作るほどに本が好き。

でも不思議なことに、感想文に使う題材は文学的で難しい内容の本ではなく、絵本を題材としています。

読む側としてはとっつきやすく、ごんぎつねなど知っている話題が出てきますのでまず作品に自分が置いていかれることはありません。

著者があえて簡単な書籍を選んだのかもしれません。

しかしながら、自分だったらその少ない文章量である絵本では読書感想文レベルの長文なんて書けないです。

その点は斬新なスガリさんの視点をお手に取って確かめていただければと思います。

ネットでの評価

おもしろいっ! 
コージーミステリに、また新しい方向性を感じた。
スガリさん(本名・須賀田)の読書感想文が、ナナメ上なのが最高。
しかし物語はさらに上を行く。喩えていえば、米澤穂信の「わたしたちの伝説の一冊」から、ハリイ・ケメルマンの「九マイルは遠すぎる」へ続くパターン。
気の弱い、男性の家庭科教師が、なんでまた「読書感想部」の顧問になるのか? 
などなど、物語を成立させるための設定がまたおもしろすぎる。
自然体なのに、高校生探偵として大人を圧倒するスガリさんの、物語と感想文をこれからもどんどん続けて読みたくなった。

長野から名古屋の高校に転校してきた須賀田綴(スガリさん)が、気弱な直山先生を無理矢理顧問に引きずり込んで読書感想部を立ち上げる話。
スガリさんの感想文はタイトル通りの斜め上で、偉大な文豪も児童文学の名作も容赦なしにぶった切り。
これは面白い!
普通の人は気にも止めないような独特な所に着眼点を持つスガリさんだが、自分の考えでキッチリまとめ上げているところが素晴らしい。
読書感想文は本来こうあるべきだと賛辞を送りたい。
この女子高生、ただの変人ではない、やりよる。
原稿用紙30枚の桃太郎の考察は全文読んでみたい。

長野県で生まれ育った読書家の美少女・須賀田綴ちゃんが、男性家庭科教諭の直山先生を巻き込み「読書感想部」を立ち上げる物語。
日本で唯一、駅のホームに「ぶどう園」のある長野県塩尻駅から新幹線に乗り、名古屋の鶴羽学園に転校する綴ちゃん。
その背景には複雑な家庭環境があるようだけど、1巻で語られる部分は少なめ。
転校先での日常が淡々と描かれていきます。
普段は落ち着いた雰囲気で大人びているのに、読書感想文の感想を聞く段になると急に饒舌になってグイグイくる感じがとてもかわいい!
健気で優しい綴ちゃんを応援したくなる作品です。

Twitterでの口コミ

著者の経歴

  • 筑波大学卒業後、通信会社へ就職
  • エンジニアをしながら執筆活動を行う
  • 2017年にエブリスタの第50回妄想コンテストで河出書房新社賞を受賞
  • 2018年に文春文庫×エブリスタ主催の第一回バディ小説大賞で大賞を受賞
  • 同年にBURNT OUT ROOMで電子書籍デビュー
  • 妄想コンテスト受賞作を改稿した、スガリさんの感想文はいつだって斜め上で単行本デビュー

著者の代表作

  • スガリさんの感想文はいつだって斜め上
  • 110番のホームズ119番のワトソン 夕暮市火災事件簿
  • スガリさんの感想文はいつだって斜め上 2
  • スガリさんの感想文はいつだって斜め上 3
  • スガリさんの感想文は絶え間ない嵐の中 『幽霊塔』編
  • スガリさんの感想文は絶え間ない嵐の中 『銀河鉄道の夜』編

アニメ化、ドラマ化状況

なし

まとめ

重版をするほどに売れている作品ではないものの、ファンの中では高い評価を受けているようです。

各レビューサイトを見てみると評価は5段階中4.4を獲得するなど、作品の中には隠された魅力があるようです。

思わず長文ネタバレを書きたくなるほど熱烈なファンもいるほどで、日本や外国の文学に精通している人からすると、作品にそんな受け取り方があるのかと、読書感想文の面白さに引き付けられること間違えなしですね。

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